結論としてはローンの支払中でも売却できる方法はあります。
まずは、書類上あなたの車両がどのような状態なのか確認してください。売却したい車の車検証を見ていただきますと「所有者の氏名又は名称」という欄と「使用者の氏名又は名称」という欄がありますが、ローンを組んで自動車を購入した場合は「所有者」の欄がローン会社や自動車販売店の名前になっていると思います。
あなたのお名前は「使用者」に記載されていると思いますがローンを完済していてもこの状態だと別途書類が無いと売却・名義変更(移転登録)や廃車(抹消登録)ができません。
既にローンを完済している場合
「所有者」へ連絡して「所有権解除をしたい」とあなたから意志を伝えなければなりません。最後の支払いが終わった時点で自動的に名義変更される訳ではありません。会社により必要書類の申請方法は異なりますので連絡する時に手続き方法を確認してください。「所有権解除」に必要な書類を郵送して残債が無いことが確認されると譲渡証明書、委任状、印鑑証明書が送られてきます。また、保険業界と同様に金融業界も激しく統合されているのであなたがローンを組んだ時の会社が合併などで社名が変更されている場合には、商業登記簿謄本または抄本、登記事項証明書などが同封される場合もありますが送られてきた書類は全て必要となるので大切に保管しておいて下さい。
あなたの氏名に「所有者」を変更する場合は引越ししてなければ(車検証の「使用者の住所」欄の住所と印鑑証明の住所が同じ場合)あなたの印鑑証明も必要となります。結婚などで氏名が変わっている時は改製原戸籍・戸籍の全部事項証明書が必要となります。あと必要な書類は車検証の原本です。
普通車であれば陸運事務所に揃えた書類を持っていけばあなたでも手続きは簡単にできます。陸運局では「所有権解除」という名称の手続きはありません。名義変更(移転登録)となります。
陸運事務所に着いたら移転登録なので印紙代が500円、OCRシート(申請書)が30円程度、手数料納付書は無料を手に入れて下さい。
譲渡証明書は書き方見本を見ながら注意して記入してください。間違ってもあなたの印鑑は捺さないようにお願いしますね。捺してしまうと更にあなたが次の方に売るという行為になってしまいます。委任状も書き方見本を見て記入していただき窓口に提出すれば暫くまっていれば新しい車検証が交付されます。氏名・住所を確認して間違っていなければ基本的には終了です。窓口で確認していただき必要であれば敷地内の都道府県税事務所へ行き税申告書を提出してください。
ローンの残債がある場合
現在の相場と残債額によっては買い取りしてもらえます。例えば買い取り相場が50万円の車両で残債が20万円あったとすると大抵の場合は買い取り業者が立て替えて残債を支払ってくれてあなたに30万円の現金を支払ってくれます。
問題は逆のパターンで査定価格が30万円で残債が50万円の場合は20万円の現金を用意できなければ所有権解除はできませんので売却はできません。ただし買い替えであればお店によっては購入車両に20万円上乗せして新たなローンを組むこともできるようです。
残債がある場合は金額をローン会社に確認してから買い取り業者さんへ査定の相談をして下さい。査定額が判るまで不安だとは思いますが売り急いでいると思われると足元を見られますので高値での売却が難しくなります。上記のパターンであれば査定価格がもし40万円になれば追金は10万円で済みます。車両によっては査定価格に10万円ぐらいの幅があることは十分あり得ます。
たとえ急いでいる状況でも必ず数社に査定をしてもらい正しい相場を知って最も高い価格を付けた業者さんへ売却することをお勧めします。
軽自動車の必要書類については別の機会に記述しますが流れは同じです。