初めてクルマを売るがどのような事に注意すればいいのか?
できるだけ高く売りたいがどうすればいいのか?
今までの人生で何台のクルマを売却されましたか?クルマの購入と同様に普通の方であれば多くても5~6台ではありませんか?知識や経験が少ないのでいろいろと不安になると思いますが少しでもお役にたてればと思いアドバイスをさせていただきます。
まずはクルマを売却する5つの方法についてそれぞれのメリット・デメリットを知って自分にピッタリのスタイルを決めましょう。
新車を購入する
新車の購入が目的の場合、多くのユーザーはディーラーに下取りとして愛車を売却されると思われます。このパターンのメリットは、まさに痒いところに手が届くセールスマンの様々なサービスでしょう。おそらく一度ディーラーへ行って商談すれば後は納車を待つのみ。新車なので北海道であろうが九州であろうが同じものを誰でも購入できます。色やグレード、オプションを選ぶだけです。機械は苦手、交渉は面倒、お金に困っていないという方には一番楽な方法です。また売却後のトラブルも最も少ないと思います。
しかしながら、このサイトを訪れているあなたは気が付いているはずです。サービス=価格です。良いサービスは無料ではありませんのでセールストークの中でどこかに価格は転嫁されています。
一般の方が最も判りずらいのは下取り価格の査定ではないでしょうか?ディーラーの下取り価格の算出基準は買い取り業者と違いレッドブック(損保業界や弁護士などが中古車の相場を調べる月刊誌で1958年に創刊され有限会社オートガイドが発行している)を参考に査定している場合もあるのでリアルタイムな相場の反映が無いことと、社外パーツやオプションの有無・ボディカラーによる価格差などが評価できないので実勢価格と乖離している場合もあります。
中古車は新車と違って相場(需給)で価格が変動する
車種によっては直近に開催された業者間のオークション会場で、コンディションが同様な車両の落札価格とディーラーの下取り価格は大きく異なる場合も多々あります。買い取り専門店ではオークションでのデータと比較して買い取り価格を決定するので相場に沿った価格を提示してきます。車種や時期によっては日本国内でも相場は変わります。
これはあくまでも一例ですが、
一般的に東京の人にとってヴィッツの4WDタイプは必要ありません。2WDと比較して約80kgも重たいので燃費も悪いですし、新車の車両価格もFグレードで約10万円4WDは高くなります。つまり東京では不人気車=需要が無いですよね。
これが数年経って中古車となると東京で買い取った4WDを東京で売るより雪国で売れば陸走費用を考慮しても東京で売る以上に利益がでる可能性は高いです。雪国でも燃費がいいに越したことはないですが、4WDにスタッドレスタイヤでないと走ることができません。4WDは必須=需要があるのです。
買い取り業者とは常にこのようなことを戦略的に考えて毎日相場を見ています。場合によっては、春に仕入れをして夏の終わりまでストックしておき4WDの需要がある時期まで待ちます。相場感とフットワークは明らかにディーラーと違うので高額下取りとなるチャンスがあるのです。
ディーラーと交渉するにもある程度の相場を知らないと「言ってみるものだなー。随分、最初の提示よりも下取り価格が高くなった」とあなたが満足してもまだ相場より10万円も安かったということもザラにあると思われます。
もちろん、提示された価格に納得しなければ現在乗っている車はディーラーに下取りに出さずに買取業者に売却し、その現金を足して下取り無しで新車を購入すればいいのです。交渉前に一括査定で事前に愛車の相場を把握しておきましょう。
中古車販売店で下取りする
新車をディーラーで購入する場合と似ていますが、異なるのは当たり前ですが購入するのが中古車だということです。信頼できそうなお店で目当てのクルマが見つかった場合は、新車と違って同じ車は無いということです。中古車との出会いは一期一会です。購入を決めた場合はまずその車両を確保することが必要です。
そこからの下取りについては新車購入と流れは似ていますが、その販売店の得意車種により異なります。例えば軽自動車の販売がメインの店に大型のセダンの買い取りを頼んでもよほどのことが無い限りオークションに出品して処分(換金)するでしょう。中古車販売店が最も気にすることは長期在庫のコストです。逆に同じ軽自動車なら値段がつかない状態の車でもある程度値段をつけてくれるかも知れません。なぜなら動けば色も車種も何でもいいから探して欲しいというオーダーが入っている場合があるからです。その場合は、あなたのほうが有利な状況ということです。メリットは同じお店で売買が同時にできるので手間がかからないことでしょう。欲しい車と下取り車が明らかに違うカテゴリーであれば事前に一括査定で相場を把握し最も高い査定であればいくら位なのか知っておく必要があるでしょう。
ヤフーオークションなどの個人売買(セミプロも混ざっている)
一般の方は経験が少ないので後々のトラブルがあった場合の解決が大変です。もちろんメリットは個人間の取引なので、中間マージン分が買取店よりも高く売れるでしょうし、購入の場合も消費税が発生せず中古車販売店より安く買えると思われます。
ヤフーオークションに参加している人達のプロフィールですが、大きく三つに分類されます。どのタイプが良い・悪いということでは無いですが古物商の許可を持っている(都道府県の公安委員会が審査して発行)いわゆるプロの中古車屋さん、古物商の許可をなんらかの理由で持っていない業者さん・ブローカー、素人の方と混在しています。
もう一度書きますが、あなたに知識が無くても百戦錬磨のプロ、セミ・プロを相手にしなければならない場合があるということです。金銭トラブル、名義変更のトラブル、故障した場合のクレームの対応などをあなたが一人で全て解決しなければならないのです。最悪の場合は裁判も覚悟する必要があると思われます。
クルマの売買において注意するポイントは現金と書類の受渡しを同時におこなうことですが、特に個人売買においては必ずこれを守ることです。また、たとえ現状渡しが条件でも修復歴や例えばオートマの変速不良などの故障を故意に隠して売った場合は責任は発生します。また車検残がある車両の売買は要注意です。名義変更をなかなか相手がしてくれないといつまでも自動車税の納付者はあなたのままで、まして駐車違反や事故があった場合は責任を取らされる場合もあります。一時抹消(ナンバープレートを返納することです)での売買が一般的でしょう。
高く売るには予備検付きでの出品も方法としてはありますが、その分費用と手間はかかるのでどっちが得かは一概に判断できません。様々なトラブルや手間を考えると一般の方は一括査定を利用して大手業者に売却することが総合的にベストだと思われます。
また予備検付き車両を購入する場合の注意点ですが、そもそも車検とは最低限の検査を通ったという事実だけですので過信しないでください。ディーラー(指定工場)や認証工場に出して車検を通した場合はその工場で整備士免許を持ったメカニックが法定24ヵ月点検をしていますが、予備検付きの多くは法定点検は後整備といいまして陸運局の検査合格後に点検しますと申告している状態です。
極端な例ですが陸運局の検査ラインで制動テストにさえ合格すれば、4本のタイヤは別々の銘柄で溝はギリギリ、ブレーキパッド、ブレーキフルードの残量もギリギリかもしれないです。車検場では検査しないファンベルトは切れる寸前かもしれないし、エンジンオイルの量や汚れも不明な状態のクルマもあるかもしれないということを知識として知っておいてください。
オークション代行とは?
業者間のカーオークションで最大なのは毎週木曜日に千葉県野田市で開催されているUSS東京会場です。セリ会場では大型スクリーンに車両の画像が映り1台あたり15秒から20秒でセリは終了し1日で1万台以上がセリにかけられています。このようなオークションの会員となっているお店がユーザーから委託を受けて出品し、落札された場合に手数料などを引いた金額を支払ってくれるシステムです。主な手数料は、オークション会場の出品料、成約したときの成約料、会場までの搬入費用、クリーニング代、名義変更費用などの費用と代行手数料(成約価格100万円未満で5万円、100万円以上で落札価格の5%など)でしょう。売却希望価格に1回のセリで届かず流札となった場合は翌週に再出品するのか他の会場で出品するのか、スタート価格を変更するのか、売り切り価格を変更するのかといったアドバイスを事前にはっきりと説明できる店を選びましょう。
メリットは予想以上に競り上がり高く売れる可能性はありますが、反対に出品経費と時間が想像以上にかかる場合があります。仮に一か月(週一回のセリに4回出品したと仮定)売れなかった場合は概算で
出品料 10,000円×4回
搬入の陸送代 10,000円(その店舗から会場の距離により変化)
出品前の仕上げ代 5,000円(店舗により様々)
などで車は一か月経っても現金化できず、経費は約5万円持ち出しとなってしまいます。
まずは、自分の車の相場を最も簡単に知るには一括査定を利用することです。ここでもやはり一社だけでなく複数の買取業者から価格を聞いてみましょう。
買取専門店
持込み査定
一般的に買い取り専門店はユーザーから買い取った車を業者間のカーオークションに出品して売却します。日々変化するオークションでのデータを参考にして買い取り価格を決定するので相場に沿った価格を提示してきます。販売がメインでは無いので仕入が必要ですから、新車ディラーで査定0円でも値段がつく可能性があります。
自動車メーカー系の買い取り店の場合、自社ブランドの人気車で程度の良い車であればあれば整備してそのまま販売する場合もあります。また、今や中古車の販売もしている○○バーも自社で販売する場合があります。どちらもオークションに出品して中古車の業者に販売するより利幅が大きいからです。
インターネットでの一括査定との違いはズバリ手間です。当然一社の査定で売却を決めてしまうのは損してしまう可能性がありますので何社か回ると思いますが会社勤めの方などはかなりの負担になると思います。時間とガソリン代が無駄なのはすぐにお判りだと思います。最悪の事態もあります。査定を受ける為に移動している時に事故にあったらもう悲惨の一言です。事故までいかずとも途中に休憩するファミレスの駐車場での当て逃げや前を走っていたダンプからの飛び石でフロントガラスにヒビが入るなど街には査定価格を減額しかねないことが多くあります。
まずは家にいながらインターネットで車一括査定、車買取一括査定などのキーワードで検索して相場を把握してみましょう。
インターネットでの一括査定
高く売るにはどうしたらいいのか。簡単です。多くの業者に査定してもらって一番高い業者に売ればいいだけです。
車種は年式などをwebサイトから入力すると買い取り店から連絡があります。当たり前ですがネット上で完結するわけではありません。最終的には実車を見て査定士が価格を提示します。買取店は買取が本業です。買取台数を増やすことが売上を増やすことになります。そのために最も大切なことは査定台数を増やすことです。ウソは言いませんが甘いトークはあるでしょう。つまり、店舗に車両を持ち込みで査定してもらう場合と違い、実際に実車を見せてもらうためには相場上限の価格をまず間違いなく事前連絡では提示してくるでしょう。店側にとっては仕入れの絶交のチャンス到来ということです。買取専門店は買わなくては始まりません。つまり査定日のアポイントメントを取り付けなくてはなりません。
査定日が決まったらいよいよ当日となります。査定士が判断して加点・減点して買取価格の提示となります。場合によっては本部へ電話して金額の判断を仰ぐでしょう。交渉に自信が無い場合は一人で応対するより友人に付き合ってもらうことも考えましょう。誠実なセールスマンだけでは無いというのが現状のようです。メリットはずばり時間の節約です。貴重な休みにガソリン代を使って自ら運転し○○バー、ラ○○トなど大手の買い取り専門店で査定をしてもらいます。面倒ですよね。自分の車の相場を最も簡単に知るには一括査定を利用することです。
また、持込み査定との差に精神面でのゆとりがあります。初めて入る店舗で交渉するのとあなたの家の駐車場や借りている月極め駐車場での交渉の違いです。強い精神力の方ならどちらでも変化無いでしょうが、一般的には自分のフィールドでの交渉のほうがリラックスできるのではないでしょうか。
デメリットとしては複数の業者との連絡やスケジュール調整、買い替えであれば売却と購入の手続きが別なので手間と時間がかかることでしょうか。
既にご存じの内容もあると思いますがストレスフリーで地方移住を楽しむためには無用なトラブルは避けたいものですので、少しでも参考にしていただければと思いクルマの売却の方法についてそれぞれメリットとデメリットを紹介させていただきました。