東南アジア化しているゲリラ豪雨とクルマの冠水にご注意

最近、日本の雨の降り方は東南アジアのように短時間で激しく降るスコールのような雨が増えてきたように思います。原因は様々な説がありますが1時間に60ミリ~80ミリという猛烈な雨の降り方ですから、ちょっとの時間で側溝の排水が間に合わずに道路が冠水したり河川が増水して氾濫する恐れがありますので悪天候時のクルマの運転には注意が必要です。今回は不幸にして自動車が冠水してしまった場合の注意点や対処方法をご紹介します。

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もし運転中にゲリラ豪雨に合った時は?

当たり前ですが水は高い所から低い所へ流れますので、アンダーパスと呼ばれる立体交差している道路や電車の高架下などなどを通行する時は特に注意が必要です。車内から目で見ても実際の水の深さは判りませんしマンホールの蓋が外れていたらタイヤがそこにハマってしまう可能性もあります。冠水している道路に遭遇した場合はこれぐらいなら通過できるだろうと安易に判断して進入しないで遠回りでも他のルートを利用しましょう。
もちろん雨でも車は使用できるように設計されていますが、マフラー(排気管)が水に浸る深さになるとエンジンが止まってしまう恐れがあります。なぜならエンジンは新鮮な空気(酸素)と燃料を燃やすことによって動いて、燃やした結果として排気ガスを放出することによって新たにまた空気と燃料を吸って燃やしてというサイクルで動いています。この一連の工程の排気が水圧によってマフラーに蓋をされてしまうことになります。排気しないと新たな工程に進めないため次第にパワーが落ちて最終的にはエンジンが止まります。この状態ですとおそらく空気の取り入れ口からエンジン内部に水も吸っているので最悪はエンジンが壊れます。
オフロードタイプの4輪駆動車であれば乗用車よりは走破性はありますが過信しないようにしてください。水の抵抗は予想以上に大きく映画やドラマのようには走れません。また、地方移住の足として大活躍の軽自動車はタイヤも小さいので特に注意してください。水の深さの目安としてはタイヤの半分ぐらいまでと考えておいたほうがいいでしょう。

もし冠水してクルマが停まってしまった場合は慌てずにまずエンジンが動いているなら止めてください。最初にシートベルトを外してください。そしてドアを開けることができるか確認してください。もしドアが水圧で開かない場合は電気系統が水によってダメージを受ける前にパワーウィンドーのクルマであればただちに窓を全開にしてください。運転席のパワーウィンドーが作動しなくても慌てずに全ての窓のスイッチを試してください。もし窓が開かなければ足を使ってドアを開けて脱出してください。クルマは放置して落ち着いてゆっくりと元の方向へ歩いて避難してください。クルマも大切だと思いますが人命優先で行動してください。

心配であればガラスを割って車外に脱出するための「車からの緊急脱出ツール」がありますので次の休みに一度オートバックスなどで見てみることをおすすめします。クルマを買い替えてもそのまま使えるのである程度の価格のツールを車載しておけば安心です。もしもの時のツールなので割れないツールを持っていても意味が無いのであまりケチらないようにしてください。また、運転席でシートベルトを装着している状態で手が届く場所に設置しないとイザという時に使えない場合があるので注意してください。
割る窓はフロントウィンドでは無くてサイドのガラスですよ。フロントは合わせガラスと言ってガラスとガラスの間にフィルムが入ってますので簡単に割れないので覚えておいてください。これから購入するのであればシートベルトの金具が何らかの理由で外れない場合に備えて「シートベルトカッター」が付属している製品を選ぶといいと思います。
参考までに少し古いデータですが国民生活センターでのテスト結果がこちらで詳細に紹介されていますので興味のある方はどうぞ。
http://www.kokusen.go.jp/pdf/n-20120510_1.pdf

もし駐車中にクルマが冠水してしまったら?

もし仕事中などで気が付かずに帰宅しようと思ったらマフラーより上までクルマが冠水していたとか、今は水か引いているが車内まで水が浸水しているとか、ボディの汚れなどがらマフラーより上まで冠水したような形跡がある場合などは念の為に絶対にエンジンをかけないように注意してください。周囲の水は引いていたとしても空気取り入れ口からエンジン内部に水が入っていた場合はエンジンを始動させると壊れてしまう可能性があります。どうしても移動させる必要がある場合はギアをN(ニュートラル)にして誰かに手伝ってもらって手押しで移動してください。AT車であればシフトレバーの近くに「シフトロックボタン」というボタンがあると思います。このボタンを押して操作すればエンジンをかけてフットブレーキを踏まなくてもP(パーキング)からN(ニュートラル)へ動かすことができます。使わないほうがいい機能ですが、時間のある時に取扱説明書を見ながらご自身で操作してみることをおすすめします。また、一部の欧州車や国産車で採用している電気式のパーキングブレーキはスイッチで解除できない場合は手動で解除しなければならないですが、こちらもこのブレーキを採用している車種にお乗りの場合は解除方法については取扱説明書で確認してください。
また、イグニッションはOFFであってもバッテリーは繋がっているので特にハイブリットカーや電気自動車は感電する危険性もあるので注意が必要です。できればそのままの状態でJAFなどの専門家に連絡して到着を待ちディーラーなどで点検してもらいましょう。

クルマを停める場所には要注意

都心などは地価が高いので土地を有効活用するためにマンションによっては機械式駐車場を導入していますが借りている区画が地下の場合は要注意です。盗難やイタズラに対してはメリットがある地下スペースですが排水ポンプがあったとしても最近のゲリラ豪雨には注意したほうがいいと思います。駐車区画の変更を検討されるか大雨の情報を確認した時には念の為に近所の高台などに事前に移動しておくことも必要かもしれないですね。ただし北関東などで良く発生しますがヒョウに対しては屋根として機能する地下スペースの方が有効です。クルマに乗ろうとして駐車場へ行ったらルーフがボコボコになっていたらショックですよね。住んでいる地域の気象状況に合わせて駐車区画は慎重にお選び下さい。

冠水車のその後

不幸にして冠水の被害に遭って車内まで浸水していた場合は、以下の理由によりダメージを最小限に抑えるには時間との勝負になります。特に海水が入ってしまった場合は酸化スピードが速いのでクルマにとってはかなり深刻な状況です。

異臭が残る可能性

クルマの床には金属のボディの上に防音などのためにフロアーカーペットという絨毯のようなものが敷いてあります。これが水を吸い込んで湿っていると思いますが恐らく泥水なのでとても厄介なのです。クルマは普段は窓を閉め切っているので通気性が悪く、屋外で太陽にあたって温室のような状態なので、土に含まれている雑菌などが日数が経てば大繁殖して生乾きの雑巾のようなイヤな臭いが発生します。フロアーカーペット、シートを外して洗剤で丸洗いして乾燥させたとしても完全に臭いが除去できるかはやってみないと判りませんが早く作業に取り掛かる必要があります。

電気系トラブル

クルマには多くの電子部品が使われています。なかでも特に重要な部品であるECU(エンジン・コントロール・ユニット)というエンジンをコントロールするコンピューターの基盤が多くのクルマは助手席で足を伸ばしたあたりのフロアーカーペットをめくった場所に設置されています。つまり車内まで浸水した場合はコイツが水に浸ってしまったかどうかが大きな分岐点となります。すぐに完全に乾かせば問題無い場合もあるようですが、無数の端子があって錆が進行したりショートするとエンジン不調になったり最悪は誤作動する可能性はあります。
今のクルマは何をするにも電気でコントロールしているので問題は水に浸かった配線とコネクターが正常に信号のやり取りができるのか点検が必要です。現時点では問題無しとなった場合でも徐々に信号のやり取りに支障が出てきて将来的に調子が悪くなる可能性はハッキリ言って高いです。

エンジン内部への水の浸入

一時的にエンジンの内部に水が入っても基本的にはオイルがあるので、すぐに専門家に修理を依頼すれば問題ない場合も多いです。プラグを外してセルモーターを回すと噴水のように水が勢いよくでてきます。(危険ですので絶対に自分では作業しないでください)しかし、これも海水であったり時間が経ち錆が発生してしまうとエンジンの始動ができない状態になるので注意してください。

ショックだと思いますが、まずはJAFなどロードサービスとディーラーなど修理工場へすぐに連絡してレッカー車などで運んでもらう手配をしてください。重ねて書きますが急いでいてもエンジンを掛けて自走しようとは思わないでくださいね。危険だしかえって被害を拡大することになりかねませんよ。連絡がついたら出来る限り車内の水をバケツなどで汲み出してください。雨が止んでいるならドアや窓を開けて少しでも風通しを良くしてあげてレッカーの到着を待ちましょう。
点検の結果と修理の見積り金額によって修理、廃車、売却か決めましょう。車両保険に加入しているのであれば、保険会社へ
「修理代はいくらまで補償されるのか?」
「保険を利用した場合の翌年の保険料はいくらなのか?」
確認しましょう。修理代が保険金を上回るのであればいわゆる「全損」となるので買い替えを検討することとなりますが、中古車業界では冠水車というカテゴリーになり買取り相場は大幅に安くなります。
修理すると決めたのであれば被害が拡大するのですぐに依頼して作業にとりかかってもらいましょう。

スマホにアプリを入れれば雨雲レーダーを見ることが簡単にできますので、最新の気象情報を確認することをおすすめします。アプリは多くの種類がありますが私はウェザーニューズ社がリリースしている「ウェザーニュースタッチ」をおすすめします。一部の機能は有料ですが「雨雲レーダー」含め無料の部分でも多くの情報が確認できます。可能であれば雨のピーク時には運転を控えたり、駐車場が低地であれば高い場所に移動するなど地方での大切な移動手段であるクルマにについて対策をしてあげてください。自然の力には人間は勝てませんので無理せずに雨が小降りになるまで、水が引くまで安全な場所で待ちましょう。

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