軽トレーラーを賢く使って仕事も遊びも快適に

交通手段

ヨーロッパで週末の高速道路などはベンツやアウディにトレーラー連結して遊びに向かう光景を良く目にします。しかしながら日本では駐車場代が高い都会では維持するのも大変だし、混んでいて狭い駐車スペースを考えるとなかなか都会では使いづらいのか残念ながら市民権を得ているようには感じられないですね。一度使えばとても魅力的なトレーラーですが、スイスイ走れて駐車場も余裕のある地方ではトレーラーをけん引することには大きなメリットがありますよ。
「えっ!?けん引免許なんて持ってないよ!!」
大丈夫です。車両総重量(トレーラーの重量+積載重量)が750kg未満のトレーラーであればけん引免許は必要ないのです。普通免許で運転できます。

泥だらけのモトクロスバイクやジェットスキーの移動、キャンピングカーなど趣味やレジャーに活用したり農作物の出荷や肥料、資材の運搬、移動販売車などの業務にとアイディア次第で様々な引っ張られるクルマがあります。今回は中でも維持費が安くお手軽な軽トレーラーを中心にご紹介します。

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軽トレーラーとはなんだ?

軽トレーラーとはトレーラーの重量は240kg以下、最大積載量は350kg以下までのトレーラーと規定されています。規定以上の重量物を運搬する必要がある場合は危険ですので普通・小型規格のトレーラーを選んでください。購入する前に使用目的をしっかり確認して用途にあったトレーラーを選びましょう。また、規定以上の重量を積んでいたことが確認されると過積載という道路交通法違反として処罰されます。
トレーラーのサイズも軽規格なので全長3,400ミリ以内、全幅1,480ミリ以内と規定されています。

トレーラーのメリット

運転者が一人で約二倍の荷物を同時に運べる

軽トラ1台で2往復または2台で運ぶ荷物の量でも、当たり前ですがトレーラーを連結しているので1回で1人で運ぶことができるので大幅な時間と人件費・車両代の節約となります。

目的地に着いたら切り離して使える

目的地に到着したらトレーラーを切り離すことによって普通のクルマとして使用できます。例えばキャンプでは食材を買い足しにスーパーへ行ったり、狭い林道でもフィッシングポイントの近くまで入っていけたり必要な時だけ連結したり切り離し可能で便利です。

中古軽トレーラーの名義変更

普通・小型トレーラーと大きく異なるのはカテゴリーとしては軽自動車なので車庫証明は不要です。ヤフオクなどで中古を購入しても封印作業が無いのでナンバーを送ってもらえば名義変更できることがメリットとして大きいです。地域によっては名義変更後に保管場所を届出する必要はあります。トレーラーにも車検はあります。落札後などに車検切れのトレーラーを公道でけん引する場合は仮ナンバーが必要となりますので役所で借りてから引き取りに向ってくださいね。

軽自動車の車庫証明についてはこちらに詳細を書きましたのでこちらを参考にしてください

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通常の軽自動車の登録と異なる箇所が一つだけあり注意が必要です。軽トレーラーの登録申請に使用するOCRシートは軽第5号様式を使いますが記入欄に「けん引車・被けん引車」という項目があります。トレーラーの車検証を見ると判りますが備考欄には車名と型式が記載されています。例えば日産のエクストレイルであれば「ニッサン DBA-NT32」とかスズキのエブリィ・バンであれば「スズキ EBD-DA64V」などと表示があります。これはどのような意味でしょう?これは記載されている型式以外のクルマではけん引してはならないという表示です。

トレーラーを公道で引っ張る場合は以下のどちらかを車検証に登録しなければなりません

■けん引するクルマの車検証にどんな範囲のトレーラーを引っ張ることができるのか登録する(普通車は950登録、軽自動車は連結検討)
■トレーラーの車検証にどんな型式の車両でけん引されるのか登録する。これは特定のナンバーでは無くてあくまでも型式です。

けん引装置があって、けん引免許が不要な規格のトレーラーであっても登録されていない種類のトレーラーを公道で引っ張ることは違反です。けん引する自動車が故障したり臨時に友人のトレーラーを引っ張る場合など手続きが面倒となるので誕生したのが950登録(連結検討)です。この登録をしておくと便利なのでトレーラーに興味を持ったら時間がある時に軽自動車検査協会(普通車なら陸運局)で手続きしておくことをおすすめします。「牽引可能なキャンピングトレーラー等の車両総重量計算書」などの必要書類を手に入れて申請するとけん引する車両の車検証備考欄に、主ブレーキありの場合・なしの場合のけん引できるトレーラーの車両総重量が記載されます。これがあればトレーラーの車両総重量が範囲内であればどんなトレーラーを引っ張っても問題無しです。
軽自動車の場合はブレーキの能力を計算した場合に型式によって主ブレーキなしの数値がかなり小さい場合もあります。けん引を前提に軽自動車を購入する場合は事前にけん引可能な重量を調べておく必要があると思います。ただし安全を考えると許可される範囲内の重量でもコストはアップしますがブレーキ付きのトレーラーをおすすめします。

維持費と手入れ

軽トレーラーの車検は2年に1回です。時間があるなら軽自動車の車検より簡単ですのでユーザー車検をおすすめします。
費用は重量税8,800円、自賠責保険料5,210円、検査手数料1,400円で申請書の用紙代が50円程度で合計約15,500円です。車検代とは別途で軽自動車税が年間2,400円必要となりますが安いですよね。
自動車と異なる日常の点検としてはホイールのハブのグリス切れに注意してください。特にボート系トレーラーの場合は海水に接する機会が多いので重要となります。ハブは高速で回転しているので中のグリスが減ってくると温度が上昇しベアリングが焼きついて最悪はバラバラになって大事故になります。定期的な点検とグリースアップを実施してください。

引っ張る車に必要な装置

実際にトレーラーを引っ張るクルマにヒッチメンバーというけん引装置を取り付けるステーを装着をしなければなりません。強度の問題があるのでトレーラーの車両総重量に適応しているパーツを選んでください。溶接などせずにボルト、ナットで取り付けるタイプのヒッチメンバーであれば軽陸(軽自動車検査協会)で構造変更の申請は不要です。つまり車検の時も取り外す必要はありません。このヒッチメンバーにヒッチボールという連結するためのボールを取り付けしますが通常は2インチです。念のため自分のトレーラーのヒッチカプラーと同サイズか事前に確認してください。ボールとカプラーは必ず同サイズのものを使用してください。
また、購入する時はトレーラーのウィンカー、ブレーキランプなどに電気を送るための配線が付属されているかも確認してください。取り付けが終わったら配線が正しいか走行前に各種ランプの作動を点検してくださいね。

デメリットもある

軽自動車でのけん引で最も注意が必要なことは引っ張るモノの重量です。特に変速機がCVTの車両はミッションへの負担が大きくなるのでおすすめはできません。マニュアルまたはAT車両でゆっくりと丁寧な運転を心掛けてください。ATの場合は利用頻度と積載重量にもよりますがシビア・コンディションになると思うのでATF(オートマオイル)の交換は通常よりも短めで実施するといいでしょう。整備工場のメカニックさんと良く相談して早目の交換をおすすめします。
新規で購入を検討しているのであればターボのFRベースの4WDを選択するのがベストだと思います。FFだと場合によっては登り坂でフロントの荷重が不足するかも知れないですので。スズキ・エブリィ、ダイハツ・アトレー、スバル・サンバー、スズキ・ジムニーあたりがオススメです。
また、走りだしよりも大切なのは止まる力です。トレーラーの重量にもよりますが後ろから押されるのでどうしてもブレーキは効きにくくなります。けん引中は余裕を持った車間距離でゆっくり走りましょう。また、下り坂のカーブは後ろから押される力にプラスして遠心力がかかるので特に注意が必要です。
まっすぐにバックする場合は特に問題ないですが、曲がりながらバックする時は慣れが必要です。慣れている友人の運転を外から見ているとそんなに難しく思わなかったのですが、いざ実際に自分で運転してみると私もパニックになりました。最初は曲がる方向と逆にハンドルを切る必要があるので思うように操作できないですが空いていて安全な場所でゆっくり練習しましょう。慣れるまでは良く考えてバックで曲がる必要が無い場所に停めることも他人に迷惑をかけないポイントです(笑)

ちなみにキャンピングトレーラーは走行中は、けん引する自動車に乗らなければならないので注意してくださいね。
車両価格、維持費も普通車トレーラーと比較して断然お得な軽トレーラーを賢く活用して遊びも仕事もストレスフリーに地方移住を楽しみましょう。

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